ひこ

ザ・クリエイター/創造者のひこのレビュー・感想・評価

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)
4.5
ロサンゼルス壊滅。AIによる核のテロか。
アメリカはAI根絶の道へ。対するニューアジアはAIとの共存を選び人類は全面戦争へ。しかしAIは想像以上に人間で。。。

ここだけ見ればターミネーターを筆頭とするよくあるプロットである、AI進化の脅威系。
今作はかなりSFの皮を被った戦争映画。ラスト30分を除くと暗い描写も続く。しかし後半はかなり熱い。

何に泣いてんだろうと思いながら、ラスト30分は何度も泣かされた。AIたちが正座させられて殺されてる瞬間には完全に虐殺にしか思えず、命とは何だろうと思う。AIたちアジアの方がより動物たちにも愛情を注ぎ共存していて人間的。対する人間のアメリカの方が街並みから宇宙船だの機械的に描写される。
40年後どうなるだろうと思う。ターミネーターやバックトゥザフューチャーのように時代が追いついた時の答え合わせがしたくなった。人類は新しい命の形を生み出すのだろうか。

ニューアジアという設定が絶妙だった。全アジア連合みたいな感じで沢山のアジア各国の雰囲気や人種や言葉があって、アメリカより多様化しているのが皮肉。エンドロールにアジア各国ユニットがあってびっくり。
渡辺謙は日本語大切にしてくれるのは嬉しいよね。ゴジラのイントネーションの時みたいに今作も沢山の日本語が聞ける。
まるで新宿な場所含め、やたら文字は日本語風。翻訳ソフトで訳した意味わかるけど少し変みたいな日本語沢山。龍角散とかドン・キホーテとかあったよね?(笑)
中国だと生々しくなりすぎちゃうのかなぁ。

見ている側の視点がアメリカ→アジア→アメリカ→アジアと主人公もろとも移行する描き方が現代的に多様性あるなと感じた。

2023年を代表するSF大作なのでは!
最近は続編ありきとか、ユニバースやらでやたら拡張疲れしてるなか、単独の大作映画は何年ぶりだろうと興奮した。
色んなSF名作のいいところが詰め込まれて、更にローグ・ワン的な描き方のギャレスエドワーズが存分に感じられる。
デンゼルワシントン息子もテネットと今作でこれからどんどん売れていきますね。

死にたてホヤホヤなら数秒復活させて、機械の身体借りて喋れることに衝撃!
生まれた時から脳にAIコンピューター接続しておけば最終的に肉体が滅びそうな時にバックアップとっておけば違う肉体に転送ってすればAIがその人の思考を理解して活動でき、結果永遠の命実現、みたいな未来を想像してしまった。

2023年93本目
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