ルーク大佐

アンノウン: 殺人ロボットはどこに向かうのかのルーク大佐のレビュー・感想・評価

4.0
AIは諸刃の剣か。その意味は文脈で変わる。使用者の意思で天使にも悪魔にもなるのだ。10年後のAIリスクを先取りする傑作ドキュメンタリーだ。

薬理学の専門家がAIを創薬に活用する一方、試しに猛毒物質をAIに調合させたら自律的に史上最悪の毒薬の分子構造を解明したという。その結果は専門家やオタクかいわいで大きな反響を呼び、早速ホワイトハウスに呼び出された。自律型AIによる創薬リスクについてだ。

ボタンひとつで人類の想像を超える兵器やロボット兵士を開発できる。
そこに悪意をもつ人間、組織、国が現れたら、、、

チェスや囲碁やバトルゲームの世界でも、プロがAIに勝てない時代だ。自律型AIを駆使すれば空軍トップガンパイロットとのドッグファイトでも、AIパイロットが勝つ。

問題は人(軍人)と違って、AIはためらいなく冷徹な判断を下すことだ。たとえば、戦場で兵士が監視任務についているとき、そこに怪しいそぶりを見せる地元の女の子が現れた場合、兵士ならばいきなり発砲はためらうが、AI兵器ならば罪悪感もなく即座に射殺する。

特に自律型AIは軍事の世界においておそるべきスピードで進化している。
日本から初の女性国連事務次長になった人がインタビューにも登場していた。日本は自律型AI開発の分野で米国やチャイナに大きく後れを取っている、

手遅れにならんうちに巨額の政府予算を大胆に投資し、勝ち組を目指してほしい。負け組は搾取され、悪人(国)に捕食されるのみだから。
ルーク大佐

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