15分にも満たない短編で明確に傷ができて辛かった、今でも辛い。当事者が見たらかなりの確率でフラッシュバックすると思う。
隣に並んだ時の違和感。手術中の俯瞰ショット。
どうしてあの3人で、どうして海の絵を描いて、どうして「晴れたよ」なんて言えるのか。疑問が止まらないし、やるせない。

音響と映像が特に良かった。この監督の次の作品も見ていきたい。

なびく髪、揺れる樹、焦るアリなどで風の存在をふんだんに表し、粒子の美しさがさらにそれを強調する。淡々と手術をするワンカットがあまりにも印象的。嵐も、自分どうなっていたかも、居たはずの小さな命の在処も、知らないまま。