愛野弾丸

原子怪獣現わるの愛野弾丸のレビュー・感想・評価

原子怪獣現わる(1953年製作の映画)
3.5
「ゴジラ(1954)」がゴジラ映画の原点かと思っていたら、
アメリカには本作(1953)がもうあったのか、知らんかった。
他人のレビューを見て気付き鑑賞に至る。

ゴジラ(GODZILLA)の名称こそないものの、
基本の設定や話の作りなどがよく似ている。
怪獣映画としての映像表現もなんか似てる気がする。
日本のゴジラが真似たと言われても、仕方ない気が。
もはや、ゴジラ映画の原石と言っていいのでは。

両者が違う点は核兵器へのアプローチ。
この点において2つの作品はほぼ真逆。
本作では冒頭から核実験、また放射性物質の使用と肯定的。
一方の「ゴジラ(1954)」は戦後の日本で反戦反核のテーマを内包。
核や兵器の使用への畏怖や、葛藤が描かれており、
科学者の苦悩や、人類の愚かさへの警鐘もある。
その点においてアメリカ的、日本的な大きな違いがあり、
両者を対比・比較して観るのは面白いかもしれない。

ともかく、怪獣映画としては申し分なし。

【余談MEMO】
「グレムリン2(1990)」のワンシーンにも登場(1h18mあたり)
図らずもこの映画(の一部)をすでに観ていたとは、感慨深い。
愛野弾丸

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