すずや

赤と白とロイヤルブルーのすずやのレビュー・感想・評価

赤と白とロイヤルブルー(2023年製作の映画)
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原作があまりに良かったし、やっぱり読んでた人も多いからか、「原作ではこうだったよな/ヘンリーやアレックスはこう考えてたよな」って注釈を頭の中で入れつつ見てやっと見られる感じだったので、正直なとこ「原作が良いからって甘えてんじゃねえぞ」みたいな感想に落ち着いてしまってる…
当初の懸念通りやっぱり2時間の映画にまとめるには削ぎ落とした部分が多い(アレックスの姉とかルナがいなかったり、ノーラのストーリーとかはかなり驚いた)し、そこをある程度インスタ投稿でカバーしたのだろうけど、いやそれで良いのかと…

でもやっぱ終盤30分の爆発力はよかったなあ…ヘンリー視点の博物館のシーンが1番好き…だし、「一般人になれるアレックス/なれないヘンリー」の間にある隔絶が現実問題逃れ得ないものだって描いてて、そこから「規範をぶち壊せ」とか「僕らには世界を変える力がある」だとかそういうメッセージにちゃんと繋がっていくのがよかった。
あの終盤のバッキンガム宮殿のシーンが制作陣はやりたかったんだろうな…

ニコラスガリツィンの作品選びへの信頼度は本当に高まる一方で最高だった…し、彼のヘンリーの解釈めちゃくちゃ好きだった……
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