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赤と白とロイヤルブルーのSPNminacoのレビュー・感想・評価

赤と白とロイヤルブルー(2023年製作の映画)
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英国王子×大統領子息の恋は難攻不落の分厚い壁(王室とテキサス!)を壊せるか。とことんロマンティックで夢のある、良くできたお伽噺だった。
古今東西のお伽噺に理想や教訓が含まれるならば、異なる立場や様々なセクシュアリティやジェンダーが当たり前に存在し、個人として幸せになる世界を提示することもその一つ。逆に言えばそれが現実にまだまだ実現しないからだけど、そもそも理想を語らないと想像もできないし。
だからまず架空の物語が必要で、夢が力になる。スケール大きく国際的トップ・シークレット・カップルのイチャイチャが、国家&政治と直接関わるからこそ意味がある。巨大ウェディングケーキをぶっ壊したヘンリー王子とアレックスは、やがて民衆の後押しを受けてもっと大きな壁をぶっ壊すのだ。まあ、上手くいきすぎ&プライベートジェットとか利用しすぎの特権使いすぎではある…。
王子様といえばニコラス・ガリツィン、メキシコ系色男テイラー・サハール・ペレスが情熱的な恋をキュートに演じてハラハラドキドキ(ニコラスがカラオケ歌うけど2人ともミュージカルやってる)。テキサス訛り?のユマ・サーマン大統領はじめ脇役陣も多彩だけど、英国王スティーヴン・フライの登場は一気にその場が締まった感。クリシェな場面に多少のアレンジを効かせつつ、ホワイトハウスといえば演説、王室といえばバルコニーのシーンが上手いこと見せ場に使われてた。それにしても、映画のホワイトハウスっていつも選挙ばっかしだな。
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