IDE2023@ケイズシネマ 1本目
今年の暫定ベスト1!
これを超えられる可能性があるのはヴィジャイさんの新作「Leo」くらいかも。
ジャイビームという言葉はこの映画で知ったのだけど、ビームラーオ・アンベードカル博士を称える言葉にして仏教徒の挨拶でもあるという。
アンベードカル博士はダリト(不可触民)の出身でありながら、法相を務め、インド憲法の草案を作成。
ダリト制度廃止運動の指導者でもあった。
この映画はダリトと同じく、インドで差別を受けている指定部族を弁護したチャンドル弁護士を描いた実話。
冒頭から権力をかさに好き放題する警察と、とんでもない仕打ちを受ける指定部族の人々のシーンだけで不穏が過ぎる。
そしてある窃盗事件の容疑者にされたラージャカンヌ。
拷問を受けても身に覚えがないと否認し続けるが、家族や親族までも連行されて警察から拷問を受ける。
途方に暮れたラージャカンヌの妻は人権派弁護士チャンドルと出会い、弁護を依頼することになる。
警察の拷問が酷すぎて始終顔をしかめながら観てた。
しかも演じてる役者が上手くて悲壮感や絶望感がひしひしと伝わってくる。
ただ、警察の中にも良心が残ってる人がいてほんの少しだけ救われる。
ほんの少しだけ。
その警察役の人が、ヴィジャイさんの「マスター 先生が来る!」でも良い人役だった俳優さん。
Raja Rani Pandianという方らしい。
あと「K.G.F2」や「ランガスタラム」にも出演してるプラカーシュ・ラージさんも良かった…。
でも何より弁護士役のスーリヤさんのカッコ良さが凄まじい。
役柄も素晴らしいというのもあるけど、こんな顔がいい弁護士いる?
あとメガネ姿が最高すぎる。
警察の行うバイオレンスに目が行きがちだけど、法廷劇としても秀逸。
チャンドル弁護士の地道な調査と証拠集めから、法廷バトルまで見応えあり。
いや見応えしかない。
ストーリーが進むにつれ明らかになる真実と二転三転する展開に目が釘付けり
更にはラージャカンヌと従兄弟たちの安否だったり、ラージャカンヌの妻の行動などが気になりすぎて一瞬たりとも退屈しなかった。
もう面白すぎてずっとレビューも書けなかったよ。
おかげでその後に観たIDEとかIMWの作品も未だに書けてないです。
いやほんとにタミル映画最高すぎる…。