清澄、潮、航太郎、陸それと岬の、よくわからない、けど、大切な関係がよい。
もちろん、近時はこの手の「名前のない関係」の称揚であふれかえっており、食傷気味であることは否定できないが(たとえば、『夜明けのすべて』)。
また、シナリオも必然的なシーンを積み上げることができておらず、弛緩している。
ただ、Azureに、あるいは清澄、潮、航太郎、陸それと岬の関係性に、自由の実現を見た。
さしあたり、それだけで十分である。
救出シーンの前の、横断歩道での長回しと、そのあとのみんな潮についていっていたのに、潮はみんなについていっていた、というのも好き。
海は心地よい。
人は一人では生きていけない。
他人と生きていくのだ。
私にとっての他人、だが、特別と。