male gazeが女性を客体化・物象化する最たる例として『軽蔑』の冒頭のブリジット・バルドーのシーンが挙げられており、カヴェルがゴダールに対し、女性たちがブルジョワ社会で売り買い可能な物になってしまったとして、世界がその住人を非人間化することと、そう主張するあなた(ゴダール)が彼女らを非人間化することをどう区別するのか、といった旨のことを書いていたのを思い出した。他の批判対象の映画は観たことないやつばかりだったが、『パリ・テキサス』は私もキモいと思う。男性のフルヌードが映るごく稀な例としてかなり最近の映画が出てきて、やはりソ連崩壊前に『無気力シンドローム』を撮ったムラートワは本当に偉大だなと改めて思った。
