口が軽い

ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワーの口が軽いのレビュー・感想・評価

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「主体と客体の構造的問題」を議論する上で、問題自体を客体化してしまっていることは、映画として編集する以上しかたないことなのかな。

一方が一方を抑えつける手法は、構造を暴くことに有用ではあるけど、その暴力性に不安を憶えない訳ではない。
寛容である必要はないほどに、今すぐ訴えるべき課題ではあるんだけど。

私自身にも既に内面化されてしまっている男性主体の目線を、どう再構築していくか、考え続け行動し続けていかなくちゃいけないのはわかってる。
わかった上で、この暴力的とも言える「問題自体の客体化」を問い直すことも必要だと思う。

アニエス・ヴァルダ「まずは見ることから」という意味ではとてもためになるけど、のっけから暴風の如くやってくる情報とイデオロギーに足元をもってかれないことは難しいはず。
客体化されることに慣れた私達には、考えることをやめるとすぐ蜘蛛の糸にがんじがらめにされて、気付いたら首を縦に振ってしまう癖がついていることに、既に気付いているもんね。
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