くりふ

フロストバイトのくりふのレビュー・感想・評価

フロストバイト(2006年製作の映画)
3.0
【ロッタちゃんときゅうけつき】

瑞典ヴァンパイアもの『ぼくのエリ』をみた後、思い出したのが本作。同国産として珍しいし、なにか共通点アリ? と、みてみました。女子高生になった「ロッタちゃん」登場、にも興味をひかれ。

しかし並。題材に鮮度なく、演出は全体に幼く感じました。ご当地ネタももっと使えばいいのに。雪上戦とか氷柱で闘うとか。

吸血鬼の故郷が東欧・スラブというのは、よく言われることかと思います。それが北欧・スウェーデンにやってくる理由付けは、ちょっと面白かった。第二次大戦中に、北欧義勇兵がウクライナでポカやった結果なんですね。ナチスの味方するヤツは、やっぱり悪いヤツ、とでも言いたそうな設定で、本作で唯一、興味深いところではありました。

監督は若い人みたいですが。が、自国に舞台が移ってからは、盛り上がんないですね。既視感ばかりだし。ハリウッド製品に追従せずに、もっと違う球を投げてほしかった。真似るなら、タラロドコンビの『フロムダスク~』くらいは遊んでほしい。

せっかく、闇が続く「極夜」の時期を舞台にしたのに、その効果も薄くて。コレ物語としては、一晩の騒動で終わっちゃうじゃんか(笑)。

ロッタちゃんは、鼻ちょっと尖ってますが、まあまあ美人にご発育でした。ロッタちゃんのくせに、ヴァンパイア退治で大暴れしないのは残念でしたが。

しかし『ぼくのエリ』もそうでしたが、スウェーデンの若人は、下着姿で寝るのが一般的なんでしょか?(偏見) 室内は暖かそうだけれど。いや、ご発育ロッタちゃんのそれが見られて、ちょっと嬉しかったんですが。

『ぼくのエリ』とは、闇の中に繊細な雪が舞う、というファーストカットは同じでした(笑)。しかし、その後の見応えとしては圧倒的に、ロッタちゃんよりエリちゃん、なのでありました。

<2010.9.20記>
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