グリズリー

ファッション・リイマジンのグリズリーのレビュー・感想・評価

ファッション・リイマジン(2022年製作の映画)
4.3
服を着る人は誰でも見てほしい映画。
英国ブランドのデザイナーの女性が、賞の賞金で自分のブランドをサステイナブルなブランドにするために、あちこち奔走する映画。

大量生産大量消費の社会は、多くの問題を産み出して、放置してきて、
生産量の過剰や輸出入による二酸化炭素排出量の増加や、売れ残りを大量に廃棄する以外にも、
児童労働、安い賃金、劣悪な労働環境、染料や綿花を育てる際に、有害化学物質使用、
服で言えば染料による水質の汚染、等があって、
主人公のブランドは上記をなるべく避けるブランドにするべくいくつかの国に出向いて、実際自分の足で調査する。

一番印象に残ったのが、英国のデザイナーの女性なのに、
「英国羊毛はチクチクしてゴワゴワするから使えないわ、英国羊毛はマット向きよ」っていう言葉。

自分は趣味で編み物をするが、英国羊毛は日本では結構売っていて、編み物の本にも使用されているのですが、
本国ではそういう認識なのかと驚きました。

この主人公は、ミュールシング(うじ虫がわかないために、羊の皮膚を一部麻酔なしで剃ること)をしていないウールを探していたが、

日本ではノンミュールシング等の説明が書いてある毛糸がほとんどないので、選択したくても選べないのが実情。


今まで気軽にGパンやデニムのものを選んでいたが、デニム生地のウォッシュ加工の化学物質で従業員が病気になったり、ガンになったりする所までは想像ができていなかった。

合成繊維の多くはマイクロプラスチックが洗う度に放出されるとは思わなかった。
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