荒野の狼

スペアキーの荒野の狼のレビュー・感想・評価

スペアキー(2022年製作の映画)
5.0
サムネがねっ、見るからにやっつけのアレなんで、食指が動かぬのも無理ないが、いやいやどうして中身は邦画には絶対太刀打ちできないレベルのフランス製girly映画。あたりまえだが、そもそもルックスの時点で白旗降参。「人種差別だ」と吠えたところでこちらが惨めになるばかり。で、諦めて後ずさりしたところから鑑賞スタートですww
のっけから唐突に始まるよ。そんでもって、見事に乗せられちゃう。自転車に。
配色の妙、洗練された色味、こんな微妙で綺麗なエンジ、グリーン、レッド、イエローがあったのかと見惚れるような彩色のウエアやモノ。これが日常なんだから黙(もく)すしか無い。文化や伝統に培われた豊かさというのがそこに出る。過去を捨てた黄色人種がつい「オシャレ」とか口に出しちゃいそうになるが、それが一番カッコ悪い。だって実はそれがテーマの映画じゃないんだもの。

えっ!その曲、そこで弾かずに「そこ」で流すのかい、やってくれるなあクソッタレ(笑)
俺たちより「粋(いき)」を知っている。

毎度まいど駄菓子みたいな商業映画を100本見ていても、せめてその中の一本くらいはこんな映画にも時間を割いてご覧なさいな、茶髪くん。
『大人はわかってくれない』を思いっきりアク抜きして軽い現代番にしてみた、という感じもする。こういう超え方(過去の名画の)も、なんかフランスらしい。
荒野の狼

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