余熱

月の余熱のネタバレレビュー・内容・結末

(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

意思疎通のできない人間を人ではない物として排除する思想になるまでを描いていて辛かった。初語がない人と関わること多いから尚更辛かった。磯村勇斗のサイコパスなんじゃないかと言う伏線の張り方が上手かった。偏見で決めるんじゃないのくだりから刺青を見せる流れが見事だった。今月末公開の石井監督の『愛にイナズマ』内でも登場した「才能がないことを知ることが残酷だ」というセリフが登場したのが印象的だった。石井監督は懸命に頑張る人が社会から徹底的に理不尽に排除される様子を描き続けている。その一貫性がとても好きだ。鑑賞時に後ろにいる老人が辛いシーンで口呼吸する際に死の匂いと言っていい強烈で独特な匂いを発していて僕と隣のお姉さんは鼻を物理的につまんだ。共に戦っている仲間がいると心強かった。
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