Taul

月のTaulのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
1.0
『月』このテーマへの挑戦の覚悟は凄いと思うが、最近の特に力の入ってる石井裕也作品は脚本臭たっぷりの人物や台詞が多くて苦手だ。本作は特にそうで、さらにその脚本自体の詰めが甘く破綻気味でエンタメとしてまず微妙。演出面も記憶に新しいこの題材で、現場のリアリティよりイメージや愛憎重視でいいのかなど疑問が残った。

『月』施設の様子が分からずとにかく暗い。『新聞記者』の内閣の調査室を思い出した。現代を描く社会派の映画としては逃げでは。伏魔殿のように謎めいた怖さは、薄っぺらいし思考が止まってしまう。普通の場所で普通の人達が行ってると見せたほうが、深みもあり地続きの問題として思考が進むように思う。
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