虎舞羅ーコブラー

甘い人生の虎舞羅ーコブラーのレビュー・感想・評価

甘い人生(2005年製作の映画)
3.6
「悪魔を見た」「箪笥」などで知られる、キム・ジウン監督作品。

・あらすじ
ホテルの全体マネージャーを務め、裏社会の人々からも一目置かれるキム・ソヌ。彼を気に入るカン社長から、彼の愛人であるヒスという女性を3日間監視するよう命じられる。しかし、この依頼が彼の人生を狂わせていく…。

・感想など
主演のイ・ビョンホンの魅力がここまでかという程に詰まった作品。
ポスターからガンアクション作品だと思っていたものの、銃器を使うのはラスト30分程で、ひたすら人生が狂っていく男の哀しきノワールが描かれます。
イケメン俳優であるイ・ビョンホンですが、日本映画の様に生ぬるい描き方をせずに痛々しい場面がてんこ盛り。特に小指の場面は…。あと彼をガチで泥に埋めるなど、とにかく見ていて可哀そう。しかし、この容赦のなさが韓国ノワールの真髄だと感じさせられます。
ノワールながらも韓国映画らしい笑いどころはあり、"スケートリンクの上で待ち合わせ"はシュールで笑えます。

韓国ノワールの真髄と、イ・ビョンホンの魅力を芸術的に見せる作品でした。