おかちゃん

マルセル・マルソー 沈黙のアートのおかちゃんのレビュー・感想・評価

2.7
やはり、皆さんと同様私も期待外れだった。しかし、そうは言っても何かInspireされるものはある。

・人間の喜怒哀楽を表現する=俳優と考えればよいのか?
マルソーは、動作だけで表現する。これは、並大抵の表現力ではない。しかも、状況によって蝶や植物の成長を採り入れる。これは、同じ動作でもHip hopやBreak danceとも異なる。何故なら、あれは感情の昂り→肉体の爆発であるから。その点で言えば、本作品中に登場するM, Jacksonのmoonwalkはこの2つの表現技術をbridgeしたperformanceだった点が窺われる(それも深掘りすれば、tap danceもAfrican民族の文化的影響があるのだから瞬発的な表現技側からのapproachと解釈するのがスッキリするのだけど)。

・動作だけで喜怒哀楽を表現する→白塗りの面をつけて舞う=能。こちらの方が通づるものが多いのか…?
白塗り面は個性を隠し匿名性を高める意図がみられるという文化論を読んだ記憶がある(もっとも、能の面でも翁や鬼面もあり一概に個性隠しとも言えなさそう…。この分野はまだまだ不勉強です😳💦)。何れにせよ、顔の表情を抑え抑制の効いた表現方法を用いる点で似てる部分を感じた。
私は、勿論役柄にもよるが感情を殺した静な表現方法のが好ましい。(最近TV露出少なくなった、やたら顔と大声で表現する歌舞伎役者は…?)

・孫は、ダンサー志望のようだがこの接点をどの様に自分の技術とするのか…興味は尽きない。