私の24年はドラちゃんから。
今年のドラちゃんは、なかなかに楽しい映画でした。
久々に板買うかも。
思うに、これまでいろんな世界で冒険してきたけど、音楽と関わったのってなかった。では、その音楽をモチーフにした世界でのお話をどう構築するか。
それこそが、今回の映画の肝だったのではないか。
そもそも原作には、音楽を主体にしたお話ってあまりなかったように思いますが、それはマンガでは音が聞こえてこないからでありましょう。
F先生が描かなかったジャンルの物語をF先生らしさを持たせつつ、しかもドラえもんの世界観を活かした物語として作る。
しかもコンテンツとしての制約も守りつつ、子供も楽しめて大人も満足させ、うるさ方のマニアも納得の行くお話…って、何かと大変そう。
そしてそれは、やや強引なところもありつつ、新鮮さを伴って成立していたのである。
5人の活かし方もよく、アンサンブルという形は、これぞまさにチームワークなのであります。
ゲストキャラクターのミッカちゃんの歌声も綺麗で素晴らしいし、のび太を独特の呼び方してたのも良い。
「タケコプター」や「どこでもドア」などの道具は、もはや説明いらずなのは分かるが、「メロディガス」や「コエカタマリン」なども説明なしでちょこっと使っていて、ファンにとっては嬉しいところ。
そして、あのメロディがちらりと流れてきたのもサプライズで良かった。
ただ、個人的には、しずちゃんのバイオリンが苦手という特徴に全く触れられてなかったのが惜しいかな、と。のび太いわく、ジャイアンの歌並みに酷い演奏らしいです(笑)。
うまく使えば、しずちゃんが苦手を克服するという、珍しい形のお話にもできたのになあとも思いました。
でもそれをやると、通常放送のアニメにも支障が出そうだし、なにより子供たちにはあまり縁のない楽器だから致し方ないか、と1人で納得しました(笑)。
音楽が主体となる映画なので、音響環境の整った劇場での鑑賞をお勧めしたいところ。