のほほんと

映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)ののほほんとのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

綺麗な作品。
音楽という目に見えない、けど素敵なものを聴覚のみならず色覚的にも綺麗で楽しく描いている。

最近のドラえもん映画を追えていないが、今作は冒険要素は(頑張っているが)薄め。
未来の道具よりも、本人たちの音楽への理解や努力で困難を突破する場面が多い。これも現実の音楽を上達する点と同じであり、意識して描かれている。

音楽への理解や、音楽という世界へ手招きする作品としては非常に良くできている。製作陣は凄い。
一方でドラえもんの映画として観ると、「努力してちょっとずつ上手くなる」ような場面は未来の道具でスキップしてきたことが多いため、もどかしさや中弛み感を感じた。「あれ?普段ならもっと道具で楽して、もっと面白い場面へテンポよく進むはずだけどなあ」みたいな違和感を持った。

良さ悪さという単純な話ではなく、本作は映画ドラえもんっぽさではなく音楽を追究した作品なのだと理解した。

個人的には、キャラ1人ひとりの音楽ではなくもっと地球規模のデカい音楽をもっと描いて欲しかった。

終盤の、宇宙で交響曲を奏でられた種明かしはドラえもんらしさがあって非常に良い。
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