個人的にショーン・コネリーの007にハマらなかったから、圧倒的にリアリティを追求したレーゼンビーの007が好きであった。久しぶりに観たが、やっぱり胸毛が濃いおっさんに惹かれないのかもしれない。
コネリー版に登場したガジェットは安っぽくて、ダサいものが多かったから、ガジェット関連が出てこないことも映画のクオリティを高めてくれたと思う。
そして雪山というバックグラウンドの美しさがまた、上品さを醸し出していた。
何度観てもショックなラストシーンであるが、どことのなく美しく描いているのが素晴らしい。なぜかレーゼンビーは、所作のひとつひとつに品を感じるのだ。
レーゼンビーが1作限りだったからこそ、作品の内容と相まって伝説の作品になっているように思える。