寺町今出川

ボブ・マーリー:ONE LOVEの寺町今出川のネタバレレビュー・内容・結末

ボブ・マーリー:ONE LOVE(2024年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

70年代から一気に世界を席巻したレゲエ。考えれば小さな島国発祥の音楽が世界の音楽の1つのジャンルにまでなった事は驚異だと思う。ボブ・マーリーはその中核・王道・真打ち感があった。私は来日は見れなかったが見た人の話ではトランス状態でのグルーヴが唯一無二で、ある意味鬼気迫る感じだったらしい。ただ私は当初マーリーは政治的メッセージ性が強くラスタ思想にも馴染みがなく「床屋に行かないでハッパやって歌う島国のキング牧師っぽい人」と言うイメージだった。今作は、当時ジャマイカの英雄だったマーリーが祖国の対立する二大政党(死人が出る抗争まであった最悪の対立)の状況を嘆き平和のメッセージを発信する無料コンサートを企画…が、それにその時の選挙が便乗・介入したあげくコンサート数日前にマーリーは銃で襲撃され負傷までするカオス状態…なのにコンサートを敢行、その後暗殺の危険を感じ一旦海外に避難するが再度帰国しワン・ラブ・コンサートに出演、結局、対立二大政党のトップ2人をそのステージ上に引っぱり出し握手までさせたと言うとんでもない実際のお話。ただ、その事実は確かに凄いが、個人的に今作で1番感動したのはスタジオでのジャムで曲がどんどん完成して名盤「EXODUS」が制作されていくシーン。マーリー1人がフォーカスされる事が多いがウェイラーズと言う素晴らしいバンドのメンバーとしてバンドサウンド重視だった事が如実に伺える。だからボブ・マーリーとウェイラーズのライブは素晴らしかったんだと思う。Is This Loveは名曲中の名曲だな
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