テッサロニキ映画祭にて。
面白かった。連続殺人事件の裁判の行方とその裁判にのめり込んでいく女性の物語。
これ監督が「ナディア・バタフライ」のパスカル・プラントでびっくり。
法廷映画のような序盤からかなりの胸糞シーンを混ぜつつ、サイバースリラーの様相も見せて、一体どう着地するのか全く読めず、陰鬱すぎる話だが終始釘付けだった。
デジタル時代を象徴するような犯罪とそこに関心を寄せすぎてのめり込み正義と違法行為の境界線が曖昧になっていく者の姿。
まず法廷シーンからしてだいぶキツい。直接描写はないものの、そこまで見せてるんだなと考えただけで絶句するし、見た側の心情想像したらもう…。
それだけでだいぶメンタル削られたが、思わぬ展開になっていく。
裁判を毎日傍聴するモデルのキャリーアンと容疑者の無実を信じるグルーピーの女性クレメンテイーヌの奇妙な友情はあるし、キャリーアンの目的が想像ついても謎行動あるし。どうなるんだこの話は?と目が離せない。
暴力や残虐行為に病的な好奇心が駆り立てられてしまうことを完全に否定できない、正義感も行き過ぎるとサイコパスと紙一重、こんな狂気が現実の世界でもたまにあることを居心地の悪さとともに嫌でも感じる映画。
かなりの胸糞だが予想外に爽快な部分あり。でもやっぱりサイコパスだろあの人。
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