戦後、大人も子供も、女も男も皆痛みを抱えてる。子供と旦那を失って体を売るしかなくなっていたお姉さんも、鬼畜化しちゃった数学教師の兵隊さんも、家族みんな亡くした孤児の坊やも。ほんのわずかな間の擬似家族、ごっこなんだろうけどそうしてないと正気でいられないよな。
後半はテキ屋の男との仕事についてく坊や、子供の目に映るのは帰還兵達の苦悩。
帰って来れなかった兵隊さんは怖い人になれなかったんだよ。
そうなのかもな、かろうじて帰ってきた人達も怖い人になりきれなかったから苦しんでるんだよな。ラストの路地裏は強烈。変に美化したりしないで痛みを真っ直ぐ訴えかけてくる。
ゴジラ−1.0に感じた違和感はこういうことなんすよ。