マリー・アントワネットの処刑から始まり、フランス革命で世の中が大きく動こうとしていた時代。"英雄"と称されるナポレオンがどのようにして皇帝にまで上り詰めたのかを描いた伝記映画。
「白馬を乗りこなし戦場を駆ける英雄」というイメージが強いナポレオンだが、本作では割と人間味に溢れる描かれ方をしている。戦場に立てば冷静な軍師といった印象、しかしジョセフィーヌとの色恋に関してはむしろ逆で不器用さを感じた。
話の後半ではその不器用さが露骨に出ていて、戦にまで影響を及ぼすほど。「私がいなければ、あなたはただの男」というセリフがまさにその通りになっていく。
終いには祖国フランスを追放され、島流しにもあうナポレオン。それでもなお"皇帝"と仰ぎ、後に続こうとするフランス軍兵士がいるのだから、ナポレオンのカリスマ性というのは想像し得ないほどのものだったんだなと感じた。
戦の迫力と最初のギロチンでの処刑シーンは完璧。それに加えて主演がホアキン・フェニックスであるから、長くても観ていて全く飽きない。歴史に関しては、ワーテルローの戦いくらいしか知らないものだから勉強になって楽しかった。ただ知ってればもっと楽しめたのかなーとも思う。
あと思ったのは伝記映画が好きなんだなー偉人の生き様とかめちゃくちゃ惹かれる！
