おにけん

ナポレオンのおにけんのレビュー・感想・評価

ナポレオン(2023年製作の映画)
3.6
映)2023.60@TOHOシネマズ日比谷。リドリー・スコット監督、ホアキン・フェニックス主演のナポレオンの一生を描いた作品。まず気になったのはフランス革命後いったんは民主主義の政治形態に戻ったものをナポレオンが帝政を復活させ、民主主義を後退させたものだと自分の中では思っていた。しかし、フランス革命の成功後、民衆に気に入られた権力者が、入れ替わり立ち替わり現れては消えという構造で、そんな中出て来た決定打的ヒーローがナポレオンという解釈を持った。フランスは民主主義の先駆者だけど、中身はそんな権力の奪い合いなんだなと映像を見ていてなんかもやもやとした気持ちが残った。そんな気質だからこそ、現代でも公務員のストライキなど、「民衆が動けば権力者もたじろく」という社会現象が起こるのも納得がいく。(特に日本では考えられない現象だけど、フランスの昔からの国民性という点に注目するなら、納得がいく行動なのかも)。
後はナポレオンの妻ジョゼフィーヌの存在。ナポレオンはこう言うと語弊があるかもしれないが、マザコンだったのかなという印象。事実はどうだったのかは今となっては想像できないが、子ができない・他の男性と不貞を行う、そんな離婚の原因がいくつあったとしても、ナポレオンからしてみれば、ジョゼフィーヌは大切な女性だったのかな。そういう心の支えがあったからこそ、歴史的偉業を成し遂げることもできたのかと思う。映画を見ていての感想はこんなところです。
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