フランス国内の話なのに政治家も市民もみんな英語で話していて最初からめちゃくちゃ違和感があった。日本の戦国時代なのに武将たちが英語で話している感覚だと思う。もうその時点で映画に入り込めなかった。
ナポレオンとジョゼフィーヌの関係性というプライベートな側面と外交的な手腕を発揮していくパブリックな側面を対比させながら進んでいくのは分かるけど、史実に基づいて淡々とストーリーが進んでいくので2時間半は長く感じて途中で眠くなってしまった。
ナポレオンというと肖像画にあるような“フランスの英雄”という印象が一般的にはあるが、実際はかなりエキセントリックな人物だったようなのでそういう意味ではホアキン・フェニックスは適役だったのかもしれない。ただ、『ジョーカー』やら『ボーはおそれている』などそういう役が近年目立つので予定調和な感じもある。
リドリー・スコット監督の渾身の駄作だと思う。