菩薩

ナチ刑法175条/刑法175条の菩薩のレビュー・感想・評価

ナチ刑法175条/刑法175条(1999年製作の映画)
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戦時下のナショナリズムの高揚とホモフォビアの加速。第一次大戦後、国力が低下した状態ではユートピア的なゲイコミュニティが現出していたのが興味深いし、当初はナチの中枢にすら同性愛者がいた。その人物の粛清を期に一気に状況が悪化し、ユダヤ人と共に全体主義下において国民の敵認定されてしまう。国家を完璧なホモソーシャルとしてまとめ上げる為、戦争遂行、国威高揚、「生産性」の向上の為に排除されていく同性愛者の男性達、産む能力を備えた女性はその限りではないと言うのがまた最悪な話。男らしさと戦争、そこにSEXが絡むと被害に遭うのはいつも女達だが、これは虐げられた男達の証言、殺された男達の記録。
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