人によっては普通の幸せかもしれないけれど、そのささやかな幸せが背伸びをしても手が届かないようなところに生きている人もいて、それでも、どんなに苦しくても、手をのばすことをやめない力強さに心を揺さぶられた。映画館を出てからも、市子の苦しさの余韻が抜けなくて、呆然として過ごした。
空や道や部屋の映像もなんだか好きだなと思って観ていた。
言葉よりもずっと感情のこもっている鼻歌がよかった。俳優さんたちもすごい。
自分はこういうささやかな幸せを掴もうと必死に生きる人を描いた作品が好きだというのもあるけど、観てよかったと思える作品でした。