のまたろう

市子ののまたろうのネタバレレビュー・内容・結末

市子(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

杉咲花、めちゃ良かった!
無戸籍問題やヤングケアラーを扱う社会的作品、ミステリ&スリラー、ファムファタル物語をバランス良く行き来できているのも、杉咲花が被害者の顔、加害者の顔、悪魔の顔、当たり前に弱い人間の顔、全部できていて、それをカメラに写せているからだと思う。
「主演女優を魅力的に撮れていれば映画は成功する」みたいな言葉(この言葉自体にひっかかる人もいるとは思うけど、例としてね)があるけど、正にそういう映画だったと思う。

その脇を固めるのも若葉くん、中村ゆりさん、中田青渚さん、石川瑠華さんと好きな人ばっかでテンション上がった……!

予想以上に良い作品だったけど、月子の存在が完全に顧みられないのは、わざとなのかどうなのかだけ引っ掛かった。本当にいないことにされているのは市子ではなく月子だというテーマを逆説的に表すにしても、月子からの視点はどこかで欲しかった気がする。
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