市子がここまで生きることに貪欲になれるのは何故か。"市子"として生きて自分の存在を認められたい、普通の幸せを感じてみたい、手にかけた月子の分まで、単純に死ぬのが怖い…など、色々と考えられはするが曖昧。まあ、目的なんてなくて、ただの本能なのかもしれないし、"普通の人間"ではないので"普通の人間"からは想像もつかないような理由なのかもしれない。
いずれにせよ、悲惨な環境の中で、彼女を「死」よりも「生きる」ことへと突き動かす理由はなんなのだろうと考えてしまう。
惹き込まれるシーンも多いが、ふとした瞬間に興醒めしてしまう。しかし、飽きることのないストーリー展開ではある。俳優さんたちの演技は本当に好きだった。特に、杉咲花さんが映るシーンは目が離せない。
これはさっき調べて知ったのだけれど、"300日問題”とされる嫡出推定の制度は見直され、2024年4月からは、離婚後300日以内に生まれた子であっても、出産の時点で母親が再婚していれば、再婚した夫の子どもであると推定されることになるそう。少しでも救われる人が増えるといいな。
