完全自己満足でお送りする不定期企画『レビュー0件映画を鑑賞してみた』
　これはFilmarks内で未だレビュー投稿のない作品をあえて鑑賞し、レビューを書いてみようじゃないかという、無謀かつ誰得な企画です。

　とりあえずのルールとして、Markされていても、レビュー欄が空欄だったり、あったとしても「記録」や「過去鑑賞」のような、レビューとは言い難い内容の書き込みもレビュー無しとみなします。

　さて、今回鑑賞した作品は……
　『ベルリンの熱い壁』（LD版の邦題）　LDで鑑賞。
　1989年　イギリス、ドイツ、アメリカ合作　　サスペンスドラマ　　　先客無し

　英国情報部に国家機密を売り渡す話を持ち掛けてきたソ連の将軍パンクラチン。その見返りは、アメリカ合衆国内の高価な不動産。この法外な要求に、英国と米国は互いに折半して応じることに。
　パンクラチン将軍が持つ機密書類の受け渡し場所は東ドイツ。そこで英国情報部のサム・マクレディは、西ドイツに在住している、彼の親友であり英国スパイであるブルーノに書類の引き取りを依頼し、東ドイツに派遣する。
　機密書類の受け取りには成功したものの、その後の些細なミスにより、ブルーノは窮地に立たされ、東ドイツから脱出できなくなる。サムは親友であるブルーノを救出するため、危険を顧みずに東ドイツに向かうのだが、KGBもブルーノを追い始め、事態はますます一触即発の様相を呈していく。

　愛と裏切り、そして友情がテーマ。アクション要素がほとんどない、地味なスパイもの。
　いろいろあって、失うものなんて何もない感じで、何となく心ここにあらずな雰囲気の初老スパイ、ブルーノ。演じているブライアン・デネヒーがはまっている。
　そんなブルーノがKGBから逃げたり隠れたりするのがメインではなく、ブルーノを追うKGBと、ブルーノを助けに行くサムという二つのエピソードが交互に語られる流れ。なので、ブルーノが窮地に立たされている様子があまり感じられず、緊張感は少ない。
　しかもサムの方は、親友を助に行くと意気込んでいた割には、現地で女性とイチャついたりと、割と危機意識無しな奴なので尚更。

　以下ちょいとネタバレ含みます。





　それでも最終的にはサムがブルーノを何とか無事に見つけ出すのだけど、ブルーノを連れての東ドイツ脱出は難しい。そして、その時の会話が意味深。
　ブルーノが「家に帰りたい」と言って、サムが「近道しよう」と答えた後、ブルーノは静かに目を閉じる。……これはやはりサムがブルーノを殺したってことなのかな。
　なんだか振り回されっぱなしに見えるブルーノが哀れだった。

　エピローグは「……で?」って感じだった。

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