キャラクターが豊かすぎる。
明らかに欠陥がある。
嫌われちゃう理由もわかるし、その人のヲタク的なこだわりも豊か。
そんなキャラクターをまず作り上げれるところがすごい。
そして、複数のキャラクターを物理的に制限された空間に押し込み、お互いが持つ弱いところがちょっとずつ見えてきて、変えがたい絆を作り上げていく美しさ。
Alexander Payneの映画ではそれを絶対に見せてくれる。
視覚的にも、クリフハンガーみたいなものもエンターテインメント性に富んでいるわけではないのだが、日常の中にある微笑ましいコメディが心地いい。
複数のシーケンスがちょっとずつキャラクターアークを作り上げていくのが個人的なリズムにとてもフィットする感覚がある。
主役はいるのだが、その主役目線で進んでいくわけでもなく、見ている側もその空間にいるかのように、心理的距離が縮んでいく。
編集も絶妙なんだろうな。トリッキーでテクニカルな編集じゃないんだが、コンパクトにまとまってるわけでもなく、なんか気づかない編集なんだよな。こっち主体で見ているというより、引っ張られている感覚に近い。
Alexander Payneは年に一回全ての作品見返してもいいね。
最高すぎる。
