寒くてあったかい、痛いのに癒される。
少しチクチクするような、だけどやわらかく包まれるような、買ったばかりのニットセーターみたいな作品。
毎年ホリデーシーズンに見返したくなりそうな素敵な映画がまたひとつ増えた。王道とはちょっとズレるけど、そのズレが心地好い。
ポール・ジアマッティの演技が最高に素晴らしく、彼が校長室から出てきて、以前アンガスが投げかけた質問に「こっちが正解だ」と答えるシーンがとても印象的。
あと反逆のチェリージュビレ。誰だって食べたいわ、あんなうまそうなデザート見たらさ。ビッチめ。あの場面の3人、立場なんて関係ない友情が見えてほんまに可愛かった。
"君は私に似ている" 嘘じゃないよ。毎朝飲む錠剤、心の奥に抱える恐怖や怒り。年配者からのあの言葉は本心って私は知ってる。だからこそラストの2人の会話や表情が響くねんな。
この数日間が今後の彼の中で「信頼に足る人間がこの世には存在する」という一本の太い軸となり、きっとそれが人生の支えになる。知ってる？この宝物を手に入れた人ってな、誰よりも魅力的になれるんやで。
少しだけドラマ『The Bear』を思い出すような
そんな雰囲気
なにも悲しくなんかない
だって君なら大丈夫だから
