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青春ジャック止められるか、俺たちを2のreottaのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

「止められるか、俺たちを」から続けて鑑賞
若松孝二が相変わらずブレないブレない。
いきなり初対面の人に映画館の館長を任せるなんて、正直できない。
ただ、面白かったのは館長(シネマスコーレの木全さん=東出昌大)は自分のやりたいことをなんとか突き通そうとしているのに対して若松孝二は意外とその場凌ぎというか、映画館存続のために収支の面も計算してプログラムを言われた通りにやっちゃおうぜって言うような結構ビジネスマンというか、過程を重要視しないんだという部分。

そして、その館長も東出昌大だからこその良さがある。
純朴故に場が沈まない。
そして良い台詞が多いので、おいしい。

若い人に刺さるのは井上くん(=本作品の井上淳一監督)のキャラクターではないだろうか。
高校生からシネマスコーレに通い詰め、同世代の中でもかなりの“オタク”だろう。
その彼が映画監督を夢見て、若松孝二に弟子入りするのは自然な流れだと思う。
でもオタク=スキルがあるということではない。
現場に出て、怒鳴られて、惨めになって、打ちのめされて、それでも諦めずに這い上がるっていうのが大事なんだと感じた。
そして、いつか若松監督のように無鉄砲でも経験に裏打ちされた決断ができるようになった時、自分も成長したんだなときっと感じられるのだと思う。

芋生悠さん演じる金本さん、そんなにやりたがりの必要あったかなw
でも、彼女の存在で、自分がどれだけどん底だったとしても視点を変えればその生き方を羨ましいと思っている人もいるし、だからこそ自分の生き方を卑下してはいけないなと感じた。

ラストはもう、号泣です。
何も言えません。
これに関しては観てください。
できれば前作から。
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