あ

夜空に星のあるようにのあのレビュー・感想・評価

夜空に星のあるように(1967年製作の映画)
3.0
うーん、これは劣化版WANDA...
WANDAを少なくとも5回以上はVHSでダビングし続けたような解像度の映画でした。

明らかにどのシーンもカットもダラダラと長く、貞操観念の低い女の悲哀や、カメラ越しに覗く男たちのいやらしい視線など、なんとなくこういうものが描きたかったのかな?というものはあれど、どれも中途半端にうつりました。

しかし、最後息子を殺さなかったことと、息子を見失った時だけ主人公を動揺させたところだけは流石だと思いました。「息子がいなくなったら娼婦になる」これだけはあまりに危うくて強烈です。やっぱりBBC出身の監督さんということもあって、全くつまらない作品には仕上げていなかったです。だからこそ、何故ピントすらろくに合わないガッタガタの撮影になってしまったのだろうと疑問符がついてしまいました。

あとテレンス・スタンプの出立ちが、家族には普通に愛情深く接するけども、平気で老人をぶん殴りつつ強盗する倫理観を持ち合わせている人物としてパーフェクトすぎました。個人的にこの方には、ハーヴェイ・カイテルとかからしか摂取できない栄養素を感じたので、「コレクター」とか「テオレマ」とか色々楽しみが増えて良かったです。
あ