マインド亀

エクソシスト 信じる者のマインド亀のレビュー・感想・評価

エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)
3.0
『エクソシストらしさ』を探り探りで考えてる感じ

●まあ、そのなんですか、『エクソシスト』って続編のどれもがうまく行ってないのに、果敢に挑戦したくなる作品なんでしようね。アイコニックなキャラクターやアイテムがない上に、話を広げにくい。できることは舞台を変えて神払いをするくらい。しかしながらオリジナルがシンプルすぎる故にどう既視感をひっくり返すか、くらいしかなくて、フランチャイズ化が本当に難しいんですよね。だからリーガンみたいな人を出すしかない。

●今作はそれを踏まえたうえで、オリジナルのキャストを出すことで正統続編の担保を得、そして悪魔に取り憑かれるのが少女二人と2倍にパワーアップー!そこでどういう悪魔による嫌がらせや究極の選択を突きつけられるのかをかなり期待したのですが!
どっちかと言うと肩透かしでした。というか少女二人が出たところで、「どちらかを選べ」のところにうまくドラマの深みが噛み合ってない気がします。なんだか親の我慢比べみたいで。
それで悪魔祓いも結局素人集団のアマチュア悪魔祓いなので、ここで一気にB級ホラー感が出てきた気がします。やっぱりエクソシストは神父のプロ感が必要だと思うんですよね。

●なんだかんだ言って、今書いても記憶に残らない薄味なホラーになってしまったんですが、同じように主人公に突きつけられた悪霊による究極の嫌がらせなどの怖さや面白さは、同時期に見た『トーク・トゥ・ミー』のほうが良かったし、エクソシスト的だったような気がします。すごい残酷でしたしね。観るのであればそちらをオススメするかな、って感じの作品でした。
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