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悪は存在しないのKのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
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濱口竜介の強みはやはり「台詞」であり「会話」なんだなと再認識した。観客に考える余白を与えるために会話を減らしたのだろうけど、それに代わるほどの強い画はなく、今までの作品と比べると物足りなさを感じる。
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【追記】
タイトルで匂わせているテーマの「説明」以上の面白みに達していないと思った。いや、その「説明」が十分に面白いのだけど。
何より、あんな逸材子役(はな)を記号としてしか扱っていないのはもったいない。
比べるのは可哀想だけど、子供の描き方については、ビクトル・エリセの『ミツバチのささやき』や、邦画なら五十嵐耕平&ダミアン・マニヴェルの『泳ぎすぎた夜』と比べると、だいぶ下手というか雑と言わざるを得ない。
でも『悪は存在しない』も相変わらずすごいことをやってのけている作品だとは思った。
ハマリュウの作品に期待しすぎているせいもあると思う。
ハマリュウ、子供撮るのは苦手なんだな、とちょっとショックだった。
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