展開の読めない期待感で楽しみながら観たが、ラストに謎の三回転逆ひねりみたいなのを入れてきて戸惑いつつ終了。
映像や音楽の独特感は良いっちゃ良いけど、ドライブマイカーの方がはるかに良かったなあという感想。
こちとら日経新聞読者なもんで、人の本質的なエゴや欲望を踏まえない理想主義的な自然保護とかコモン思想はうんざりなのだけど、本作はぎりバランス感を保った経済と自然の両輪が示されていたのではと思う。単純な対立構造を回避していたし、結局バランスっていう主人公の言はその通りである。
ただその帰結としてのあのラストは、そんな理屈やバランスを薙ぎ倒すような自然の暴力性を感じて、ああ結局そういうことを言いたいのね、とは思った。
