このレビューはネタバレを含みます
これぞ濱口竜介と言わんばかりの作品だった。
軽快で緊張感のある会話劇、そしてそこでの言葉が物語の軸となっている。
今回で言うと「水は上から下に流れる〜」とかなのかなあと
何かが起こるのは自然の摂理であり、起こるべくして起こっただけ。一方的な流れ。
そのバランスを誤ると崩れる。
最後のシーンも突然のように思えるが、
芸能事務所の人の調子の良さ、軽薄な考えが詰まった
「居場所を追い出された鹿はどこか他の場所へ行けば〜」
という発言、思想だろうなあ。
最後のシーン
手負の鹿親子と拓と花を重ねていると思うが、芸能事務所の人の思想はそんな便利屋親子の生活のバランスを崩しかねないから、ああいう行動を取るしかなかったんだろうなあ。
そう考えるととても納得がいくし、あの結末がベストなんだろうなと思う。
ほんとに何時間でも見てられると思えるほど、入り込んでいた。
あのうどん屋の女将さんは、ハッピーアワーの方かしら?
素晴らしい映画でした!!