楽しみにしていた「悪は存在しない」。
「ドライブ・マイ・カー」は観たけれど「偶然と想像」は観ていない濱口竜介監督作品。
予告も観ずに臨めた幸運。
一般的なイメージとはおそらく違った意味での社会派、文学的なドラマ。
観る人それぞれの感覚に委ねるようなラストが好き。
小さな世界で展開される物語は、広い世界で起きている出来事にも繋がっていること。
性差や女性キャラクターの扱われ方について、彼女が存在していた意味がはっきり解って好感を持ちました。
タイトルバックはおもいっきりゴダールオマージュで、それを念頭に考えるとコラージュ的に感じられたつくりに納得できた。
ロケ地が長野県富士見町、原村、山梨県小淵沢で、見慣れた風景ばかりのスクリーンに安心感を覚えた作品でもありました。
狩猟の季節になると山から銃声が聞こえるのは日常で、その為の発砲音だと知りつつも「事件が起きているかもしれない」とそわそわしていたことさえ懐かしい、そろそろ沖縄移住歴丸8年の私。