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悪は存在しないの旅人のレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.8
冒頭から中盤までの
Aロール、Bロールを使い
じっと自然を映すやり方は
静かな映画や最近流行りの
自然をメインに映すアウトドア作品(おやじキャンプ飯等)の撮り方の見本のよう。

田舎の風景や山の自然、
また俳優陣の演技してない演技、
どこか懐かしくもあり、
田園風景で育った人なら、
こういう人いるいる、
こういう場所あるある
と思わせてくれる。

二日酔いの日曜日昼下がり、
キャンプもできないしない雨の日、
にぴったりに映画で、
静かに思考を無にでき、
自然と涙と共に自分と対話させてくれる作品。

社会や組織が存在するには法やルールが必要だが、自然と同様、
ありのままの感情や欲望を行動に移す気持ちに悪は存在もしないということだろう。

日常からの急な衝撃的なラスト。
尚且つ人間の本来持つ思想を考えさられる。
映画『パレード』に似た感覚に陥った。

とはいえ.
穏やかな気持ちになれる良い映画だった。
 
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