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悪は存在しないの犬のネタバレレビュー・内容・結末

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

自然の映像と音楽が心地よい

自然の世界は匠や花の服装のように青と黄の色彩で彩られている

説明会でなんかまとまった感じの時に区長に話をさせようとするのはリアル。ただ、あんなに多くの若い人は日中の説明会に参加できない。

自然との対比で都会の人達に感情移入させるのおもしろいし、違和感なくできるのすごいね
マッチングアプリの通知で変な空気が緩和される車中の空気感とかいいよね

匠は責任者の会社社長とコンサルを連れてもう一度話をしようと言っているのに、グランピング場の管理人を打診されてこいつらとは話にならないと思ったんじゃないかな

鹿の話も然り。「あそこは鹿の通り道だ」という匠に対して人間側の視点でしか考えられない黛や高橋に対して嫌気がさして無言で煙草を吹かしているのかなと

割とシンプルなストーリーなのに脚本が緻密で緊張感と笑いがあるし、終わったあとに色々考えさせてくれる(こういう映画が好き)


●ラスト(個人的にどう見たか)

花は鹿の夢を見るし、鹿にシンパシーでも感じているのか、帽子を取って鹿に近づいてしまう

花を止めようと高橋は声をあげて近づこうとする

匠は鹿を刺激しないように手で高橋を静止していたが、それでも声を上げ近づこうとする高橋を止めようと首を絞めて気絶させる

気絶させた時には鹿はいなくなっており、代わりに倒れている花。鼻血を出している。鹿に突進でもされたのかな?

花を抱え走り出す匠。冒頭の林を見上げる映像と匠?の息遣いで暗転して終了


花を守るため鹿を刺激しないように高橋の首を絞めたと理解。高橋を殺そうとする意図はないし、花を救うため抱えて村の方に走り出したのかなと。最後は冒頭と同じ林を下から見上げるシーン。あれは花の視点だよね。そのままフェードアウトしたので死んでしまったかもと思ったけど、さすがに鹿に突進されたくらいで死にはしない?
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