ひらたま

悪は存在しないのひらたまのネタバレレビュー・内容・結末

悪は存在しない(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

地元がとんでもない田舎にあるので、鹿や熊に会ったことはもちろんある、だからこそのそのへんでぼけーーと考察書いて広告収入稼いでる人よりかは良いこと言えるかな。
そんな田舎で自分より背丈の高い、大きい野生動物に会ったとき、怖がらせない、背中を見せない。ゆっくりと距離をとる。みたいなことが言われる。のはある程度常識で。

今回ラストシーンの鹿、劇中に度々聞こえる狩りの銃によって(だろう)、怪我してて、そんな鹿は人を襲うこともある、と説明されている。だからその手負の鹿の中では銃声と怪我がなにか繋がりあるとわかっていて、じゃあその手負の鹿に「デカい音」は攻撃対象に映る。だからむやみにでけー声出してる高橋をああやって制止したのかな。そのとき巧は無言だった。
花ちゃんは近くに鹿の水飲み場があるそこで育ってきたからこそわかってた。帽子を取ったのは鹿は青色がよくみえているから?調べてみたらオレンジは灰色にみえるらしい。ふーん。監督のインタビューを読んだら巧みたいな現地のなんでも屋さん?に話を聞いて撮影したと書いてあったのでそういう習性やらの話を聞いたのかも!
んで、それをふまえてどうしてその描写にしたのか。

ちなみに山の中ではセンサーかなんかによって銃声を鳴らして鳥や獣を撃退するものがある。空砲。

少しずつ差し込まれるピアノとか母親であろう人の写真とかがまったく言及されないまま終わるのこわい。

あと説明会のシーンで、自らは意見を出さないが同意のヤジを飛ばす後ろの方のおっちゃんが田舎あるあるでおもしろかった。

高橋が薪割りやってみてーすっ!てやって、できなくて、アドバイスしてたった一本やれてしまっただけで気持ちいい!みたいな。いやおれらはね、それが日常なんです。んで、そんな気持ちよさを求めているあなた。おれとあなたのわかりあえなさはそんな一度の薪割りが成功したことで寛解しないんです。ここで暮らす不便さを感じて、あ、意外といけるかも?のその一瞬だけで、不便が便利に変わることなんてないんです。と。

それにしてーもおもろい映画だった!もう一回みる。
ひらたま

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