GORANSHIN

悪は存在しないのGORANSHINのネタバレレビュー・内容・結末

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ラストちょっとびっくりした。
単純にどういう事?と考えざるを得ない描写で、自分が観てきた濱口竜介作品では初めての感触。
劇中言及される手負いの鹿は人間を傷つける事があるという話、(恐らく妻を亡くして心に癒えない傷を負った)巧親子と対比させているのだろうか。
そして傷ついた鹿(ひょっとすると白骨化していた鹿の子ども?)に触れようとする花を止めようとする高橋を巧は締め殺した?
鹿が花を攻撃する事に悪意は介在せず、自然のサイクルだから人間がそこに介在してはいけないという事?
あるいは、鹿の対比である巧の行動にも悪意は介在していないという事?
うーむ分からん。

ワサビ視点のショットや、バックウインドウ越しで車外での会話から車に乗り込んでそのまま移動撮影とか、視点が分からなくなる変なショットはいっぱいあって面白かった。
それと巧のキャラクターは、あまりに正直であるいつもの濱口映画の主人公ではあるが、得もいわれぬ迫力と説得力があった。
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