うそからでたまこと

悪は存在しないのうそからでたまことのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.1
自然豊かな長野の水挽町でグランピング施設の建設が持ち上がり、町民とその企画した会社で話し合いが行われるという物語。
自然と人間社会の中間に存在するようなミステリアスで何か超越した雰囲気を持つ巧がこの映画のシンボルそのもので存在感がすごかった。冒頭の見上げる映像や横から歩く姿を長回しするカラマツ林のショットや鹿の水飲み場の美しい景色など、音楽と組み合わさったその没入感たるや。題名にもある通りどちらを悪にしないような人々の向き合い方や会話のうまさにも惹かれたし、それらの言葉に含まれる意味はラストに少なからず関わってるのだろう。