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僕はキャプテンのnoborushのレビュー・感想・評価

僕はキャプテン(2023年製作の映画)
3.5
Io capitano 2023年作品
7/10
マッテオ・ガローネ監督
セイドゥ・サール ムスタファ・フォール
「ゴモラ」「ドッグマン」のマッテオ・ガローネ監督作
若くてなにも考えない若者が、セネガルから密入国し
セネガルの2人のティーンエイジャー、セイドゥとムーサは、故郷のダカールを離れ、
リビアのトリポリ経由でイタリアのシチリアにいこうとする。
スマホでみるヨーロッパはキラキラしていて、セネガルでの生活にさほど不満はないが
セイドゥは歌手になって楽しく暮らしたいというフワフワとした願望があった。
彼らは偽のパスポートでマリを通過し、警察官は賄賂で逃れ、ニジェールから死体が捨て置かれている砂漠を通過、リビアで逮捕され、身ぐるみはがれて奴隷にされてしまう。
移民についてはニュースではボロボロの舟でヨーロッパにたどり着く夥しい数の人々
という移民を受け入れる側の視点で観ることが多いので、本作のような視点は
新しいのと、ピュアな心をもった若者に次にどんな苦難が待ち受けているか分からない
地獄のロードムービーといった体で、観客を飽きさせない。
移民をテーマとした作品としては、多角的に考えるべきことなので、本作だけでかたるのはないと思うが、本作は娯楽作品としては一級品だと思う。
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