Fan’s Voiceさんの独占最速試写会にて
フェラーリの創業者、エンツォ・フェラーリの謎に満ちた人生を描く伝記的作品。と言っても、フェラーリが経営危機に陥り私生活でも夫婦生活に危機が訪れた1957年の時期をほぼ舞台にしている。
主演はアダム・ドライバー。
苦難に満ちた状況でもやや身勝手と思うくらいに自身を貫く姿が印象的。イタリアスーツに身を包む初老のアダムドライバーがカッコ良い。
そして妻を演じるペネロペ・クルスの鬼気迫る演技が凄い。もはや主役と言える存在感は圧巻。最後のエンツォに対する対応が妻、女性、そして経営者としての信念を感じさせる。
あくまでエンツォの人物に迫る作品なので人間ドラマが中心。だがそこはさすがマイケル・マン監督。カーシーンもしっかりと、しかも大迫力で描いていてエンタメ作品としても見どころ十分。
そして…レース最後のシーンの衝撃。
良くも悪くも全て持っていくほどのインパクト。ここまでリアルに描いたのはやはりマン監督としか言いようがない。
フェラーリというと、フォードvsフェラーリを思い出すが、こちらも負けず劣らず素晴らしい作品だった。
