みゆ

伯爵のみゆのネタバレレビュー・内容・結末

伯爵(2023年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

アウグスト・ピノチェトは吸血鬼だったー!ピューっと飛んでいく様は何か可愛い。チリの独裁者を吸血鬼と定義し描いた異色作。『独裁者たちのとき』みたいに人々の記憶に歴史上の人物として残る様子をファンタジーに置き換えている。永遠=記憶に生き続けるとするタイプ。隠居生活はパブロ・ラライン『ザ・クラブ』の発展系。突然9.11の話を始める場面があるけど、これはチリにとっての9.11はチリ軍部クーデタであることと結びつけているのかな。ハイコンテクストな作品なので、わからない部分も多く、白黒にしなくてもよかったような気もするけど(あ、グロ描写あるのでこれで良かったのかも)、アプローチ自体は面白かったです。何だろうウェスの映画と被るような、ウェスほど極端な画作りではないけど、人物の配置とカットの繋ぎ方が似ているような。
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