チリの歴史について知っていたらもっと面白みを感じたんだろうなと思う。
結構近代の話なのにどうしてモノクロなんだろうと思ったけど、心臓をミキサーにかけて飲んでいる姿を見てモノクロじゃないときつかっただろうなと。むしろ、モノクロであることでレトロさと寓話のような雰囲気が出ていて良かった。
飛ぶシーンがどれも良い。伯爵の、黒黒とした重厚さに反して真っ直ぐスーっと飛ぶ姿も格好良いし、カルメンの飛ぶシーンは軽く自由で、素晴らしい美しさであった。
古めかしくて、威厳があるようでどこか滑稽な登場人物たち。まさかの人物まで出てくるところは歴史の面白みを感じる。