ゆみりん

DOGMAN ドッグマンのゆみりんのレビュー・感想・評価

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
4.6
リュック・ベッソンというと「レオン」であまりにも有名ですが、もう30年前の作品なんですね。監督自身も年を重ねられ、現在はどのような作品を撮るのだろうと楽しみに映画館へ向かいました。

「レオン」も好きだけど「フィフスエレメント」も好きな私は、作品の中に出て来る謎の宇宙語?みたいな言語は実はリュックが子どもの頃に森の中でひたすら作っていた言語だというエピソードに勝手に親近感を持っていました(笑)。

さて今回の「ドッグマン」、映画というのは冒頭10秒ほどで当たりかハズレか分かると思っているのですが、めっちゃ「当たり」でした。うわ~、変態出て来たわ、どうなるんだろうと最初から引き込まれます。ですが変態かと思いきやダグラスは気高い魂を持った真っ当な人でした。その表情には数々の悲哀が浮かんでいるではありませんか。なんだろうどうしたんだろうと自然と物語に引き込まれて行きます。
キャバレーでエディットピアフを歌うシーンで、涙が滲んでしまった。あれは本人(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)が歌っているのでしょうか? 人生の刹那、悲しみ、あきらめ、微かな希望が一瞬にして伝わって来るようでした。

で、接見をした精神科医が「なぜ私に話してくれたの?」と聞くとダグラスは「同じものを持っている人だから。〇〇」と答えたのがなんとも印象的でした。

リュック・ベッソンは年を取って守りにも入ってなければ、錆びついているということもなく、むしろ余計なものが取れて磨きがかかってる感じがしました。さすがフランス人は違うのだわと脱帽です。
また、ケイレブさんの作品はほとんど見ていないので色々見たいと思います。素敵な表情をする俳優さんでめっちゃ気になります。
ゆみりん

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